こちら寝屋川市でもわずかにみぞれが降ったりして、いよいよ本格的に寒くなってきました。歩くときにマスクから鼻を出しているとツーンと痛いです。
今月の俳句部は、店舗とオンラインの併用でおこなったので、バタついたりもしましたが、久しぶりに声を聞くことができた方もいたりして楽しい日でした。
今月のお題
「冴ゆ」を使う、でした。
ことばだけ調べると(学研全訳古語辞典)
①冷え込む。冷たく凍る。
②光・音・色などが澄みわたる。さえる。
寒さが強く、それによって五感やいろいろなものがくっきり澄みわたってくるようなイメージでしょうか。
今月の学び
鑑賞しつつ添削していただきながら、今月もいろいろ学びました。
・三段切れについて
・俳句らしい言葉や言い回し、助詞のチョイス
・「けり」の持つ意味
・句の中で数字を扱うときの注意
・季重なりの場合
・作品主体について…などなど。
俳句の「滑稽さ」について
今回のひとつの句をきっかけに、俳句の持つ「滑稽さ」についての話がありました。
非常にシリアスな状況がかえって滑稽に見えたり、おかしみの裏側に憂いが見えたり…。
追い詰められた心情であるほど、滑稽に描くことで、やさしい物悲しさや愛しさがにじんで、人間味が浮かび上がって見えたりします。
俳句はとても短く限局された表現方法であるからこそ、焦点をしぼって、取捨選択し、技巧を凝らして作り上げていかないといけません。
だからこそ感動をことばにして無理に盛り込むよりも、それを滑稽さの中に託すことで、より強い表現になるのかもしれませんね。
今月の作品
題詠「冴ゆ」
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海風の冴ゆる情感旅小浜(伸)
月冴えて命の匂い薄まれり(のん)
星冴ゆる百人力のわたしかな(松竹梅)
冴ゆる夜の鼓動いのちを繫ぎけり(紙の舟)
冴ゆる夜の盛りだくさんのくわばらくわばら(ぎーむー)
風冴えて街灯の下猫二匹(陽菜)
冴ゆる風凍れる滝に突き刺さり(藤風)
澄みゆくは影の黒色ばかり(霧鳴)
冴ゆる夜の「拝啓」という合言葉(薬夏)
今回から、作品をNEFNEの店舗廊下の壁に張り出しています。ずっとやりたかったので嬉しい。遊びに来られた方は見ていってくださいね~
次回のお題
「新年詠み」で一句。
(歳時記の「新年」の項目から季語を選んでください)
次回の俳句部は12月12日(土)です。
ネフネの「ポレポレ俳句部」は毎月第2土曜日、13:30~15:30に開催しています。(現在は感染症対策のため30分短縮しています)
講師は俳人の松本薬夏さん(https://twitter.com/you721)。
開催場所:NEFNE(大阪府寝屋川市八坂町13-11)
(1月はオンラインも併用の可能性あり)
俳句初心者歓迎です!
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